道端でマンホール(ふた)の写真を撮っている人を、見かけたことがあるでしょうか。
その多くは、マンホーラー と呼ばれる人たちです。
マンホーラーとは、ズバリ!マンホールを愛する人のこと。
目当てのマンホールのふたを求めて各地を訪れ、それを写真に撮り、SNSなどに発信することなどを目的としています。
マンホールに、興味のない人から見れば 「???」 でしょうけど。
まだまだ、少数民族?のマンホーラー。
その、マンホーラーのひとりである僕が、マンホールの魅力をお伝えします。
ダメ親父伝
デザインマンホール
デザインマンホールの誕生は、今から約40年前。その後、カラーのふたも造られるようになりました。
現在、全国におよそ1500万枚以上が設置されています。
そのデザインは、年々進化していき、その美しさから 「足元の芸術」 と呼ばれるようになりました。
以前は自治体(役所)がデザインを考え、メーカーに製造を依頼、またはメーカーにデザインから製造までを、依頼することが多かったようですが、最近では、デザインを一般公募する形が増えています。
そして、選ばれたデザインが、マンホールのふたとして、まちなかに設置されるという流れです。
どんなデザインがあるの
デザインに決まりはないので、各自治体が自由に決めることができます。
ご当地の「ゆるキャラ」や、名所・特産物・行事に関係したもの、アニメのキャラクターをデザインしたものなど、バラエティー豊かです。
もっと、見たい方は
僕のインスタグラムでもどうぞ
↓↓↓
マンホールの写真を投稿しているアカウント
また各自治体から、そのデザインをあしらったマンホールカード(無料)が、所定の場所で配布されています。
マンホールカードには、デザインの説明文だけでなく、ピクトグラムや設置場所の座標・QRコードなども盛り込まれていて、そのまちの情報を知ることもできます。
そうした取り組みや、あきのこさせないデザイン性が、マンホールのふたの魅力となり、地域活性化や観光客の誘致にも、つながっています。
マンホーラーの生態
マンホーラーは、どこかに
「新しいマンホールが設置される!」
「こんなマンホールがあった!」 と聞くと、それが気になってしかたがありません。
その情報源は、SNSやマンホーラー仲間から得ることがほとんどです。
そして「行きたい」「見たい」と、その衝動をおさえることができず、ただマンホールのために、現地に足を運びます。
観光を兼ねてのマンホーラーも多いでしょうが、僕の場合は、そんなもの度外視です…
もう、頭の中はマンホールだけ…
それがマンホーラーの姿です。
「探す楽しみ」「見つけた喜び」
マンホーラーがすることは極めて単純で、目的のマンホールを、探して見つけることにあります。
「それだけ?」と思われるかもしれませんが、基本的には、それだけです…
でも、本当にそうなんです!
「探す楽しみ」「見つけた喜び」 を身をもって体験できます。
無心で探し、見つけたときは、うれしくて思わず「あった!」と叫んでしまいます。
その瞬間、ひとりでニヤニヤしている表情は、想像したくありませんが…
このモードに入れば、一人前のマンホーラーと言えるかと。
磨けば光る
マンホールを見つければ、一安心。
ですが、マンホールのふたは、当然汚れています。
そのまま写真を撮っても、問題ないのですが、僕の場合は、ひと手間加えます。
それは「マンホールを磨く」 こと。
「マンホールを磨く!」
その言葉とおり、マンホールを磨いて、きれいな状態にしてから、写真を撮ります。
これが、僕の最大の楽しみで、やめられないんです…
磨けば光りますからね!
周りの人の反応が、気にならないわけではありませんが、いざ、磨き始めると夢中になってしまいます。
そんな、楽しみ方もあるんです。
中には、魚拓ならぬマン拓をとる人、また海外では、tシャツや、バッグなどにプリントしていたりと、いろいろな楽しみ方をしています。
被写体にもってこいのマンホールのふたは、写真の撮り方を、工夫するだけでも個性が出るのでおすすめです。
いらっしゃいマンホールの世界へ
少しは、マンホールのふたに興味をもっていただけたでしょうか。
マンホールのふたを、求めることは 宝探し! と同じです。
一度、体験してみれば、楽しみ、喜びがわかると思います。
デザインだけでなく、その材質、造り方も様々で、違う視点から見ることもできます。
不思議なもので、意識していなければ、マンホールのふたは人の目に入りません。
僕が、マンホールを磨いていると、よく、その近くに住んでいる人から 「こんな所に、こんなきれいなマンホールがあったの?」 と声をかけられます。
デザインマンホールが、家の真ん前にあっても、気付かない人もいます。
それほど、注目されない存在なんです……マンホールのふたは。
たしかに、下ばかり向いて歩いている人などいませんから、仕方ありませんね。
そんな扱いのマンホールのふたに、少しだけ目を向けてみてやってください。
きっと、身近で素敵なマンホールを発見できると思います。
ただし、設置されている場所によっては、危険があったり、通行人の邪魔になることもあるので、安全とモラルを意識してくださいね。
あなたの住むまち、旅行先などで
ぜひ「足元の芸術」 を、探してみてください。
ご清聴ありがとうございました。